2014年6月26日

ドモンジョ わたしの家族 3

domoちゃん_005
Takayasu Hattori

ドモちゃんがヨロヨロになってきた報を受けたころ、我が家では珍しく、父が入院し、わたしの体調もまったく同時に悪化した。ふだん病気がちな母はすこぶる元気で、いつもとは真逆の世界が展開する服部家で、ドモちゃんの姿は、どちらが結果でどちらが原因なのか、ただただ一体感があった。父の外泊許可が降りた土曜日になるまえの13日の金曜日、いよいよ満月が満ちる、13時前にドモちゃんは肉体を去っていった。母は「わたしの身代わりになった」と泣き、わたしは、父とわたしの毒だしを背負ったと思った。父の外出許可を待たずに、母がひとりでお弔いをして、退院した父は、結局ドモンジョとは対面しなかった。でも、それも乙女心だったのか。あのヨロヨロドモ子の姿を、いちばん世話をした父には一切見せないで、この世を去って行った。